2016/12/30

黙祷

一昨日、電通の石井直社長の辞任がニュースになりました。
ご存じの方も多いであろう去年の事件・問題の引責だそうです。

ニュースを見て、少し前に読んだブログを思い出し、読み返しました。
こちらです。

「広告業界という無法地帯へ」(マエダショータさん)

元電通のコピーライターだった方のブログです。
長いはずの文章ですが、すんなりと読めるはずです。
少しだけ時間を割いて、ぜひ読んでみてください。

電通という会社に私がどういう印象、心証を持っているかは
ひとまず措いて、
なにかを『つくる』という仕事の側面のひとつが、
精密に書かれていると感じます。

建築の世界にも、似たようなことがよく起こります。
というより、そうした“無法”に首まで浸かって、
皆仕事をしています。


私にも、ブログに登場する花岡さん(仮名)のような先輩がいました。
先輩と呼ぶにはだいぶ年上でしたが、上司というのでもなく、
なぜか気に掛けてくださる方でした。

いま、設計の仕事をする上で一番大事にしている、
考え方や手順の大部分にたどり着く道筋を
示してくれた人でした。

ありきたりな「仕事を好きになれ」とか、根性論とかではなく、
花岡さん(仮名)のように、
本当に大事なことを教えてくれた人でした。

いまでも、その先輩ならどう考えるだろう、と
よく考えます。
『お前はこの先、いつもそんなふうに思うんだろうな。
 無駄だぞ、それ。』
と、一度だけお邪魔した病床で、
にやっと笑って予言していた顔を、いまも思い出します。


こうやって、故人を思いながら暮れてゆく年末が、
何年か続いています。
私に出来ることは、黙祷だけです。