2020/11/06

古寂び

今年の紅葉はいつもより遅い。
少し山に入った先の滝のそばにも、まだ緑の葉がある。
















天気もすっきりしないので、色が浅い秋に思える。
6年前、同じ時期に行ったところでも
まだ色づきが浅かった。

6年前
今年。楓の奥に見えるのは同じ建物。









もう白鳥も来てしまっている。
秋の物寂しい、美しい色を楽しむ時期も終わろうとしている。












一年のうちで、この時期の色合いが一番好きなので
もう少しがんばってもらいたい気持ちである。












ところで、葉の色がどうあれ、古い建物の風合いは
季節ごとの自然な色合いによく合う。
春の若々しい花の色にも、夏の鮮やかな空の色にも、
秋の艶やかな葉の色にも、冬の眩しい雪の色にも。

わかっていることだが、あらためて感嘆する。
















木の板の古び、土の乾き、金属の寂び。
本物の素材は、色と質感がきちんと古くなっていく。
塩化ビニルや合成樹脂では真似できないのである。

いつまでも変わらない、ではなくて
年相応に変わっていくことのほうに、
最近は心が惹かれる。